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Sep

ゴルフバッグじゃピンとこない! リットルだけじゃわからない! いまどきのクルマの荷室の広さは何で表現するのが正解? (1/2ページ)

ゴルフバッグに馴染みのない人も少なくない

かつては、クルマのラゲッジルームの使い勝手の紹介で、自動車メーカーは「ゴルフバッグが何個積めます」という表現を好んでいた。初代ホンダNSXも、スーパースポーツカーにしてラゲッジルームにゴルフバッグが積めることを自慢していたのを思い出す(なので、後ろが不自然に長くなった!?)。

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しかし、今の若者はゴルフになじみのない人も多く(筆者もゴルフはしない)、ゴルフバッグがいくつ積めるかと言われても、そもそもゴルフバッグの実物を見たことも持ったこともなければ、ピンとこないではないか。また、段ボールがいくつ積めるかという測定方法も、自動車雑誌などでのテストではよくある話だが、引っ越しする場面でなければ、これまた日常使いの目安にはなりにくい。

ゴルフバッグじゃピンとこない! リットルだけじゃわからない! いまどきのクルマの荷室の広さは何で表現するのが正解? (1/2ページ)

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ちなみに、ゴルフバッグが積めて当然と思えるミッドサイズSUVでも、旧型は真横に積めたものが、新型では斜めにしか積めない、なんてこともある。ゴルフバッグ同様、クルマに比較的積み込む機会の多いベビーカーやドッグカートにしても、真横に積めないと積載効率はガクンと落ちる。というのは、たとえばベビーカーが斜めにしか積めないとすれば、その上に重い荷物など置くことはできないため、それ以上、大きく重い荷物は積めないことになってしまうのだ。

では、どんな説明をすれば、ラゲッジルームの広さが把握しやすいだろうか。筆者の場合、試乗したすべてのクルマの車内、ラゲッジルームを数十カ所に及び、計測するのが常だが、例えば、超人気コンパクトSUVのトヨタ・ライズ、ダイハツ・ロッキーなら開口部地上高700mm、幅1000mm、奥行き755mm、後席格納時の奥行き1330mm、天井高865mm(最小天井高740mm)という具合で、容量は369リットルだ。ライズ、ロッキーであればさらに床下に80リットルものサブトランクがある。

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と言われても、単体で説明されても、やはりピンとこないのではないか。筆者がこうしたデータを積極的に活用するのは、他車との比較において有効だからだ。一例としては、ライズ、ロッキーと同クラスのVW T-CROSSとのラゲッジルームの寸法比較では、T-CROSSが開口部地上高715mm、幅1000mm、奥行き770mm、後席格納時の奥行き12800mm、天井高700mmだから、どっちが重い荷物を出し入れしやすいか(開口部地上高による)、大容量かがわかりやすいというわけだ。

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が、繰り返すけれど、単体で数字を並べられても、やはりピンときにくいのも事実(今乗っているクルマを計って比較すればいいのだが)。

そこで、もっと現実的でわかりやすい、ラゲッジルームの荷物の積載可能表現について考えてみた。キャンプ用品が一式積めます……は微妙だろう。人それぞれ、キャンプ用品の数も大きさも、人数、規模、泊数によって異なるからだ。