ロト7で28億円「土佐の人間は勝負強い」はホントだった!
3月29日、ロト7で9億円超の1等が3口出ていたが、そのすべてがイオンモール高知チャンスセンターで販売されたものだった。翌3月30日、売り場で販売用端末機を開いた、販売員の山下さんは驚愕した。
「えっ、昨日の1等がうちから? しかも3口全部……!?」
合計28億円もの大当たりが出たと聞いて、高知に飛んだ本誌記者の取材に答えてくれたのは、販売員の山下さんと、売り場を管理する(株)四国商事・高知支店長の関口さん。
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この売り場から、3年前のグリーンジャンボで6億円(前後賞含む)、ロト6の1等も2回出ている。市外、県外から来る客も多いという。
近隣の「土佐神社」のお札を、売り場に祀ったのが2019年。敷地内の祠は、2019年になって整備されたという。「神様が当ててくれたのかもしれません」と山下さん。
「この3口を、同じ方が購入されたかどうかはわかりません」(関口支店長)
とはいうものの、同じ売り場で別の人間が同じ数字を買うとは、まず考えられない。
かつてロト7では、1等2口合わせて16億円が同じ売り場から出たことがあるが、今回は28億円だ。宝くじ、競馬などの公営競技を含め、これまで国内で出た「最大の大当たり」であることは間違いない。ロト7は宝くじなので無税。28億円が丸々手に入る。
では、どんな人物が当てたのか?
「名乗り出た方はいませんし、こちらではなんとも……」(関口支店長)
個人情報に敏感な時代である。ダメ元で聞いてみたが、やはり。山下さんは?
「私にもわかりません。ただ……、女性の常連様で、ロトをよく当てられる方はいます。100万円、1000万円を当てられても『私はよく当たるのよ』と冷静なんです」
もしやその女性が?
「それはなんともわかりません。しかし、その方はいつも1口ずつ買われますから」
今回は、同じ買い目を3口同時購入している可能性が高い。ならば別の人物か。そもそも同じ買い目を、複数口買う客などいるのか。
「けっこう、いらっしゃいますよ。よそはわかりませんが、高知では普通だと思います」
一部ではマークシートの「各口数」と「継続回数」を塗り間違えたのではないか、という推理もされているが、それも違うようだ。
「売り場ではその都度、口数や継続回数をお客様に確認しています」(山下さん)
「ホシ」は明らかに、キャリーオーバーが22億円以上あるのを確認したうえで、3口を買っている。キャリーオーバー発生時の1等の上限は10億円なので、「これが的中すれば30億円近くを総獲りできる」という計算のもとに実行したことになる。
しかも、今回的中したのは、機械が自動的に数字を選ぶ「クイックピック」ではなかったことを、関口支店長は証言している。その回の本数字は、最小が(17)、連続数字が2組と、数字の出方がかなり偏っており、普通はなかなか選びにくい組み合わせだった。
「ならば、意外とロト初心者なのか−−」と、ここまで考え及んだとき、記者は数週間前の、女性週刊誌の記事を思い出した。見出しには「30億円独り占め」とあり、同じ数字で3口を買う方法がすすめられている。
「ホシ」がこの記事を読んで購入したのなら、それは女性、しかも中年以上である可能性が高い。
「もしや、中年女性がこの大当たりを?」と問うてみたが、関口支店長と山下さんは無言だった……。
その後記者は、市内の宝くじ売り場などで調査を続けた。高額当せんが出た売り場を、何カ所も発見。「高知は人口のわりに、宝くじ購入額が多いんです」とは、ある売り場の販売員。
さらに、複数の人から聞いたのは、「よく『土佐の人間は勝負強い』といいますよ」という話。たしかに、3口同時の「勝負買い」で28億円を手に入れたのだとしたら、恐るべき勝負強さである。
そういえば、2013年にロト7で1等8億円の2口が、同じ売り場から出たのは、四国の香川県観音寺市だった。四国といえば88カ所霊場めぐりのお遍路。四国そのものが、末広がりのパワースポットなのか。帰りのタクシーで、運転手さんがこう話した。
「はあー、28億円ですか。こんな田舎で生活がコロッと変われば噂になりますき。私ならどこか他所へそーっと引っ越しますわ(笑)」
28億円長者は、今どこに−−?