高級感があってデザインもおシャレ! 昭和の王道スペシャリティカー3選
マツダは1967年に、世界初のロータリーエンジンを搭載した量産車の「コスモスポーツ」を発売。当時としてはかなりアバンギャルドなデザインの生粋のスポーツカーとして開発されました。
その後1972年にコスモスポーツは生産を終え、3年のブランクを経た1975年、実質的な後継車である「コスモAP」が登場しました。
ちなみに車名の「AP」とは、昭和51年排出ガス規制をクリアしていたことから「アンチ・ポリューション=公害対策」に由来しています。
コスモAPはピュアスポーツカーだったコスモスポーツから一転して、ラグジュアリーなスペシャリティカーに変貌を遂げ、ボディは2ドアファストバッククーペのみでデビュー。1977年に2ドアノッチバックの「コスモL」が追加されました。
初期型のコスモAPのフロントフェイスは、丸型4灯式ヘッドライトに縦格子のラジエーターグリルを組み合わせて重厚感を演出。一方、全体のフォルムは伸びやかで流麗なスタイリングとし、リアサイドのセンターウインドウが外観のアクセントとなっていました。
エンジンはトップグレードに654cc×2ローターロータリー「13B型」を搭載し、ほかにも573cc×2の「12A型」ロータリー、2リッターと1.8リッター直列4気筒のレシプロエンジンも設定されました。
コスモAPは高級スペシャリティカーながら、発売して半年弱で累計販売台数が2万台を超えるヒット作となり、1979年のマイナーチェンジでは角型異形2灯式ヘッドライトと縦横格子のグリルに変更され、よりラグジュアリーな佇まいとなりました。
そして、1981年にユニークな角目4灯のリトラクタブルヘッドライトを採用した3代目へモデルチェンジし、1990年には世界初の3ローター・ロータリーターボエンジンを搭載した伝説のモデル、ユーノス「コスモ」へと系譜が受け継がれました。
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今回、紹介した3台は高級路線のスペシャリティカーでしたが、かつては日産「シルビア」やホンダ「プレリュード」、いすゞ「ピアッツァ」など、庶民的なモデルも多数販売されていました。
どれも高い人気を誇っていたモデルばかりですが、やはりニーズの変化には抗えず、消滅してしまいました。
ほかにも淘汰、もしくは絶滅が危惧されるジャンルもあり、多様化という面では、現在は後退してしまったといえます。