自傷行為のひとつ…「頬の内側を噛んでしまう癖」の原因と対策
食事中にうっかり頬の内側を噛んでしまうことは誰しもあるけれど、無意識に頬の内側を噛むことが癖になっていたら注意が必要かもしれません。これは、爪噛みと似て、ストレスが原因と見られる症状で、放っておくと深刻な問題に発展する可能性もあるのだとか。【写真】チョコに、バナナも!ストレス解消に効果的な食べ物18本記事では、頬の内側を噛んでしまう一般的な原因や、潜在的な健康への影響を、口腔外科医のリチャード・マルケス医師に取材。<ネットドクター>からお届けします。
頬噛みとは
頬の内側を噛んでしまう癖(頬粘膜歯圧痕)は、自傷行為の一種と見られ、うっかりやってしまう場合もあれば、故意に繰り返してしまう場合もあるそう。生活に支障をきたしたり、重傷を負ったり、ストレスになったりするようなら、メンタルヘルスとも関係している可能性があるとのこと。しかし、こういった深刻な頬噛みや習慣的な頬噛みは、めったにないケースなのだとか。
頬を噛んでしまう原因
一般的な要因として、ストレス、不安、退屈が挙げられるそう。2012年に発表されたある研究によると、頬噛みを含む身体集中反復行動(自分の体の一部をむしったり噛んだりする直前に緊張感や不安を抱いていて、その行動を行うことで、そうした感情が和らぐこと)は、小児期後期に始まることが多く、成人期を通して続く傾向があるのだとか。マルケス医師によると、歯ぎしりしているときや食べているときに起きることもあるそう。「頬を噛むのが無意識の癖になっている人もいます。そうすると、歯が頬に当たる部分が傷ついてしまい、白い斑点状になります。くちびるや舌にも影響が出ることがありますが、最も一般的なのは頬です」
頬噛みの危険性
頬噛みも、一度きりのものから、痛みをともなう自傷行為まで、程度はさまざま。繰り返し噛むことにより、口内の細胞が傷つき、口が痛くなったり、潰瘍ができたりすることも。癖になっていると、一定の場所を繰り返し噛んで傷つけてしまうケースも。深刻な場合は、ざらざらとした傷ついた粘膜を「なめらかにしたい」という衝動から、さらに噛み続け、癖がやめられなくなってしまうそう。「潰瘍は一度形成されると噛みやすくなってしまうため、さらに問題になりえます」とマルケス医師。