モデルチェンジの理由は? 第5世代12.9インチiPad Pro用「Magic Keyboard」の秘密を探る:厚みの違いだけではなかった(1/3 ページ)
新しくApple M1チップを搭載した第5世代の12.9インチiPad Proでは、オプションのMagic Keyboardが新モデルに刷新されている。新モデルは第3〜5世代全てに対応する一方、従来モデルは第3〜4世代のみサポートということで、新しい第5世代の12.9インチiPad Proに対応するMagic Keyboardを購入するとなると、新モデル一択ということになる。
外観は同じ、またiPad Proを浮かせるフローティング構造やキー配置といった特徴も同一ながら、対応機種が違っているのは、少々謎めいている。iPad Pro本体の厚みが増したため、それに合わせてモデルチェンジが行われたのではと言われているが、その厚みの違いにしてもわずか0.5mmの差でしかない。
この新Magic Keyboard、実は厚みだけでなく、他のとある部分にも手が加えられているのだが、Appleの製品ページでは明確な説明がない。今回はこの製品について、新登場のホワイトモデルを用い、従来モデルとの違いを中心に特徴を紹介していく。
新しく登場した第5世代の「12.9インチiPad Pro」に、Magic Keyboardのホワイトモデルを装着した状態まずは本製品の特徴をおさらいしておこう。本製品は、iPad Proにマグネットで吸着させて使用する専用キーボードで、閉じた状態では表面と裏面をカバーできることが特徴だ。Smart Connectorを採用することから、Bluetoothキーボードのようなペアリングを必要とせず、吸着させるだけですぐに利用できるのが利点だ。
トラックパッドも備えており、見た目はノートPCと相違ない背面。ディスプレイ部が浮いた状態になっていることが分かる閉じると表面と裏面を保護するカバーになる12.9インチ用ということで、横幅は約28.5cmとかなり大きいiPad Pro本体(左)と並べたところ。カメラ部は穴が開いており段差を緩和するSmart Connector(丸印)を吸着させることでペアリングなしで接続できる本製品の大きな特徴として、キーボードの手前にトラックパッドを搭載していることが挙げられる。従来のSmart KeyboardでiPadのポインターを動かすにはBluetoothマウスなどが必要だったが、本製品ならば単体で操作できる。特にテキスト入力中、キーボードから指を離さずにポインターを動かせるのは便利だ。
トラックパッド搭載の副産物として、パームレストが用意されているのも見逃せない。これにより、膝の上など不安定な場所で使う場合も、手のひらの付け根でキーボードを押さえながら安定してキー入力を行える。パームレストにあたるスペースが、キーボード手前にないSmart Keyboardにはないメリットだ。キーの打ちやすさという意味では、かなりの恩恵がある。
キーボード手前にトラックパッドを搭載する幅は実測で約98mmある高さは実測で約50mmだトラックパッド左右のパームレスト。奥行きは約60mmほどある次に、従来モデルとの違いを細かく見ていこう。
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