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Nov

自宅療養者へ食料など配送に遅れ…商店街が“配送支援”も

新型コロナウイルスの新規感染者数の減少傾向がみられる中、いま、増えているのが自宅療養者です。東京などで、自宅療養者に送られる食料や生活必需品などの配送が遅れる事態が起きているといいます。このような中、東京・文京区の商店街では、地域の自宅療養者を支援する取り組みが始まりました。 ◇感染拡大のピークは越えたのか…。9日連続で、前の週の同じ曜日を下回った東京の感染者数。しかし、17日行われた東京都の専門家会議では、今週の新規感染者数の減少について、「連休による検査数の減少や、報告の遅延などの影響を受けた可能性がある」と指摘。依然、危機的状況が続いているとしました。国立国際医療研究センター 大曲貴夫医師「7日間平均は、依然として極めて高い値で推移をしています」こうした中、17日現在、36都道府県に適用されているまん延防止等重点措置。複数の政府関係者によると、政府は、今月20日に期限を迎える21道府県のうち、北海道や大阪、福岡など16道府県の期限を延長する方針を固めました。また、今月27日に期限を迎える和歌山も延長する方針です。一方、感染状況の改善がみられる沖縄など5県については、解除する方針を固めました。 ◇新規感染者数の減少傾向がみられる中、いま、増えているのが自宅療養者です。ある日、訪問診療の医師が向かったのは、40代の男性と妻、小学生の娘の家族全員が陽性と診断された家です。3人とも軽症のため自宅療養となりました。しかし――自宅療養者「きのうの夜せきがひどくて、きょう朝もせきがひどくて、胸の痛みというか」喫煙歴があり、せき込む状況が出ていることなどから肺炎が疑われ、直接、診察することになりました。医師「胸の音は大丈夫そうですね。肺炎とかだとばちばちとか、ヒューって音がするんですけどなさそうなので」幸い、肺炎の傾向はみられなかったといいます。ファストドクター代表 菊池亮医師「(診療相談の件数は)2月においては、先日の時点で1800件を超えている状態で、先月を上回るペース」17日現時点で、すでに、先月1か月分の診療件数を3割ほど上回っているといいます。こうした自宅療養者の増加で、ある問題が起きているといいます。菊池医師「都道府県からの食料支援の遅れの出ている地域もあって」東京や千葉、埼玉などで、自宅療養者に送られる食料や生活必需品などの配送が遅れる事態が起きているといいます。そこで、東京・文京区の商店街では、地域の自宅療養者を支援する取り組みをスタート。参加する文具店に、自宅療養者から電話がかかってきました。かみもと文具 上本祐郎主任「えーっと…ティッシュ」――いまどういう電話が?上本主任「ティッシュペーパーの配達をご希望ということで。なるべく早く(自宅療養者へ)お届けする」文具店が買い物の代行を行っているのです。文具店にティッシュはないため、薬局で購入。実は、この薬局も支援に参加する店舗の一つです。すると、この薬局にも、別の自宅療養者から代行の依頼がきました。高木薬局 高木孝一郎代表「濃厚接触で、実際にかかっていることが心配だということで抗原検査キット。授業で使うルーズリーフ、そこの専門はこちら(文具店)にお願いしようかな」薬局への依頼も文具店が引き受けることになりました。抗原検査キットは薬局にありますが、ルーズリーフを取りに自分の店に逆戻りします。上本主任「これをお持ちします」依頼は先週から増え始めているといいます。上本主任は「助けられること、できることをやっていきたいと思います」と話していました。

 自宅療養者へ食料など配送に遅れ…商店街が“配送支援”も