【Excel実務ワザ】名簿の「重複データ」を素早く洗い出す方法、誤削除も防止
顧客名簿などで、同じ人物を2回入力してしまうことがある。こうした「重複データ」があると、集計などに不都合が生じるし、同じ人にDMを2通送ってしまうかもしれない。余計な重複データは削除してきれいにしておく必要がある。ただし、同姓同名の人がいるかもしれないので、名前だけを見て安易に削除するのは禁物。重複データの確認と削除は、意外と頭が痛い問題だ。【動画】重複データを確認する手順を動画で見る
図2
Excelでは、「データ」タブの「データツール」グループにある「重複の削除」機能を使うことで、重複データを自動で削除できる。しかし、「いきなり削除すると、本当は別人のデータを誤って削除しないか心配だ」という人もいるだろう。そこで、重複の疑いがあるデータだけをピックアップして並べ、目視で確認できるようにするテクニックを紹介しよう(図1)。利用するのは、「ホーム」タブにある「条件付き書式」と「フィルター」の機能だ。
図3
まずは、「名前」列だけを選択して「条件付き書式」のメニューで「セルの強調表示ルール」→「重複する値」とたどり、重複する名前に色を付ける(図2)。すると同姓同名のデータが目立つようにはなるが、これだけでは離れた位置にあるデータを見比べるのはかなり苦労する。
図4
そこで、色を付けた同姓同名のデータだけを抽出するために、フィルター機能を使う。フィルター機能には実は、セルの「色」を基にデータを絞り込む機能もあるのだ。「並べ替えとフィルター」ボタンのメニューにある「フィルター」を選び、表示された「名前」セルの「▼」ボタンで、「色フィルター」を選ぼう(図3、図4)。「条件付き書式」で付けられた色を選ぶと、その色に塗られたデータだけを抽出できる。さらに「昇順」などで並べ替えれば、図1右下のように、重複データが連続するように一覧表示され、効率良く見比べられるようになる。田村規雄=日経PC21