『ロストアーク』ゲームパッドを使ったら快適だったし左手だけでもオーケーでした。大作をスマホゲームのように片手で遊ぶ方法
「大作ゲームを遊びたい!」「深い物語にどっぷり引き込まれたい!」「でもスマホゲーム並みに気軽に遊びたい!」
広告いまどきは多くの人が、こんな贅沢な心の声を持っているかと思う。そんなゲームはあるのだろうか。
あるのだ。その名を『ロストアーク』という。
要素を整理するとこのようになる。
大作ゲームなの?本作はゲームオン運営のPC用オンラインRPG。コンテンツ量が多いMMORPGなので、時間をかけてたっぷり遊べる。
ストーリーが奥深いの?MMORPGでありながらソロRPG感覚でも楽しめる。ほかのプレイヤーとの関わりを強いられることがなく、物語に没頭できる(もちろん、MMORPG慣れしている人はパーティープレイを楽しんでもいい)。
スマホ並みに気軽なの?ゲームパッドでプレイ可能。ストーリー進行中など、シーンによってはスマホのように片手で操作できる。
今回注目したいのは、3つ目の要素だ。家庭用ゲームのプレイヤーの中には、「マウスやキーボードで操作するPCゲームは自分の専門外」と、最初から選択肢から外している人もいるかと思う。
キーボード&マウス操作が主流というイメージから「PCゲームは難しそう」と敬遠されることもある。また、「アクション性の高いゲームはゲームパッドのほうが遊びやすい」という声もある。なるほど、どちらも分かる。
『ロストアーク』の戦闘はアクションRPG寄り。そして、2020年12月25日にはロジクールのゲームパッドが正式対応していることが発表された。つまり、上記ふたつの問題はすでに解決済みなのだ。
どれくらい遊びやすいか、実際に試してみるとすぐにわかる。『ロストアーク』は基本プレイ無料のPC用オンラインRPG。始める際のハードルが低いのはありがたい。
今回の記事では、実際に『ロストアーク』をゲームパッドで遊ぶ模様とともに、その遊びやすさと魅力を解説していこう。
目次閉じる開く準備編:USBポートに差すだけで準備完了!
そもそもマウス&キーボード操作が敬遠されるのは、「家庭用ゲーム機のコントローラーとは左右の手の役割が逆」という理由もあるかと思う。
『ロストアーク』も基本はそうなっている。移動を右手(マウス)、スキル攻撃などを左手(キーボード)で行なう。これはPCオンラインゲームとしてはクラシックなスタイルで、『リーグ・オブ・レジェンド』などの現行タイトルでも多く採用されている。
家庭用ゲームの場合、左アナログスティックで直感的に移動できるのが一般的。『ロストアーク』ではゲームパッドを接続すると左アナログスティックが移動用として認識される。移動の“左右の違い”に戸惑うことがなくなるので、PC用MMORPGの入門タイトルとして選ぶのもアリだ。
入門用にさらにオススメしたいのが、今回の記事でも使う『ロストアーク』推奨ゲームパッド『ロジクール F310 ゲームパッド』。ドライバーのインストールや設定などの面倒な手順がなく、USBポートに差すだけで使用可能になるというお手軽さが魅力だ。
『ロジクール F310 ゲームパッド』の購入はこちら ()ちなみに、このゲームパッドは“XInput”と“Direct Input”の、ふたつの入力方式に対応している。
Direct Inputは古くからある入力形式。なにぶん古い形式のため、最近のゲームではアナログスティックが認識されなかったり、ボタンの割り当てがうまくいかなかったりといったことも起こり得る。
XInputはXboxコントローラーを想定してWindowsに最適化した形式だ。おかげでWindowsのPCでは設定などをしなくても即座に使用可能。『ロストアーク』で使うのはこのXInputタイプ。なお、プレイステーション4のデュアルショックなどはXInput形式ではないので、『ロストアーク』では使用できない。
最近はXInputのゲームパッドを想定したPCゲームも多く、また市販のゲームパッドのほとんどもXInput形式に対応している。XInput入力形式であればいろいろな操作デバイスが『ロストアーク』でも使えるぞ。
そんなこんなで、USBポートに差すだけでゲームパッドの方の準備はできた。あとはボタンの割り当てを、キーコンフィグなどで設定しないと……と思うかも知れないが、じつは『ロストアーク』ではその辺の準備もほとんど必要ない。
デフォルトのキー配置がかなり使いやすくなっているので、設定をし直す必要はほとんどないからだ。
MMORPGと言うと、「20個でも足りないくらいのスキルを使いこなさなくてはならない」というイメージを持つ人もいるかと思う。だが、『ロストアーク』では心配ない。
『ロストアーク』におけるマウス&キーボードでの操作についてまとめると、デフォルトの場合は以下のとおり。
このように、操作方法は非常にシンプル。なおかつ戦闘はアクションゲーム寄りで、ふだん使う戦闘用スキルスロットは8枠。8ボタンを設定できれば問題ないので、ゲームパッドでもボタンが足りなくなることなく操作できる。
戦闘編:自分流にスキルの順番を入れ替える!
戦闘の基本操作を解説したところで、実際にゲームパッドで戦闘する場合のコツを紹介しよう。まずは基本的な準備として、8つのスキルをスロットに登録する。その際に自分が使いやすい配置にすれば戦いやすい。ゲームパッド操作の場合でも基本は同じだ。
XYABボタンにはデフォルトで基本攻撃、クラス特有のアイデンティティスキル、移動(回避)スキル/起き上がりが設定。スキルやアイテムを使う際はLRボタン/トリガーを併用することになる。
ほかの例としては、
などなど、自分だけの使いやすい配置がいろいろと考えられる。
なお、筆者が使っている“ランスマスター”は、範囲攻撃&敵の弱体化に優れた“乱舞”と、単体への高火力攻撃に優れた“一心”のふたつのスタイルを切り替えて戦うクラスだ。スタイルごとにスキルスロット枠が切り替わり、それぞれの専用スキルを登録するため、最大16個のスキルを使うことになる。
スタイルの切り替えは、クラスごとに用意されている独自のアクション“アイデンティティ”で実行。ランスマスターのスタイル切り替えのアイデンティティは、キーボード操作だとZキーに割り当てられている。筆者はゲーム中にZキーを押すのが苦手なので、これまではゲーミングマウスのサイドボタンにZキーを登録していた。
だが、ゲームパッドならYボタンを単体で押すだけなので、スタイルの切り替えも楽。スキルスロット枠がまるごと入れ替わるとはいえ、先述した“連携の順番に沿った配置”にさえしておけば、どちらのスタイルでもボタンを押す順番はまったく変わらない。つまり、まったくもって難しいことはないのだ。
移動編:左手だけでゲームが進む!
戦闘操作でゲームパッドが便利ということはわかってもらえたかと思うが、ふだんの移動についてはさらに便利にまとまっている。
ポイントは左スティック。直感的かつ楽に移動できるのはもちろん、RPGで“話す”や“調べる”などのアクションに必要な“決定ボタン”は、デフォルトでは左スティック押し込みに割り当てられている。
つまり、
さらに、移動を快適にする乗りものに乗る操作は、デフォルトではゲームパッドの左にある十字キーの下方向に設定されている。移動とクエストやストーリーの進行すべてが左手操作だけで完結できるのだ。
この仕様によってストーリーの進行中などはつねに右手が自由になり、空いた右手でほかのことができる。ポテチをつまんだり(お箸を使うと手やゲームパッドが汚れないのでオススメ)、飲みものを飲んだり、スマホをいじったりもできるわけだ。フリーダム!
ゲーム進行編:これだけ覚えればさくさくプレイ可能
『ロストアーク』では、“各地のNPCに話しかける”→“クエストを受ける”が、基本的なゲームの流れ。NPCの位置を確認するためにミニマップを頻繁に開くことになり、ゲームパッドではBACKボタンひとつで表示をON/OFFできる。
また、ダンジョンから脱出するための曲などを奏でる“楽器”の演奏や、“踊る”などのエモーションも、ボタンひとつで一覧を表示できる。こちらも覚えておくと便利だ。
カスタム編:自分に合った操作環境を作ろう
ここまで紹介してきたとおり、デフォルトの設定のままでもゲームパッドでの操作は非常に快適だ。だが、家庭用機でゲームを遊んできた人の中には、「攻撃といえばRボタン/Rトリガーだろう!」と考える人も多いだろう。実際、筆者も某ロボットアクション対戦ゲームなどでは、攻撃をコントローラー背面のトリガーボタンに割り当てている。
『ロストアーク』ではゲームパッドのボタン操作をコンフィグ可能だ。同時押しについてはLボタンやLトリガーといったバックボタンとの組み合わせのみ設定できるが、こちらを使いこなせばさらに自分流の操作が可能になる。
また、着弾位置をマウスカーソルで指定して放つスキルについては、右スティックでマウスカーソルを動かせるので、マウスなしでも使うことはできる。ただ、右スティックでのカーソル移動はけっこうたいへんなので、設定画面で“オートロックのON/OFF”を切り替えることをオススメしたい。
より細かに位置を指定したりといったテクニカルなプレイをしたい場合は、位置指定スキルを使うときだけ右手でマウスを動かすのもアリだ。
このマウス併用スタイルは何かと便利。ゲームパッドでもメインメニューを呼び出せるが、インベントリ内の操作などはマウスを使ったほうが直感的にできる。
戦闘以外の場面では、マウスも同時に使いこなせるとより快適になる。また、今回紹介した推奨ゲームパッド以外にも、市販のゲームパッドにはさまざまな機能やボタン配置の違いがあり、遊びやすさは人それぞれだ。各人ごとの操作にもキーコンフィグでしっかり対応できるのがうれしいところ。
そもそも『ロストアーク』は操作方法自体がシンプル。必要なボタン数が少ないため、ゲームパッドでの操作感は家庭用ゲームとほぼ変わらない。
そんな手軽な操作でありながら、2020年12月23日には新大陸“ロヘンデル”が実装されて世界がより広大になったりと、大作RPGとしての面もパワーアップを続けているのがすごいところだ。
骨太な大作RPGを、愛用のパッドで自分流に遊び倒したい! という人には、まさにうってつけの『ロストアーク』。ゲームといえばゲームパッド操作、キーボード&マウスは苦手という理由でPC用MMORPGを避けているという人には、いまやそんな時代ではないということを伝えたい。
『ロストアーク』をプレイして、スマホゲーム並みの気軽さと据え置き機並みの奥深さを実感してみてほしい。