30

Sep

Web3への道:先駆者だった日本がガラパゴス化した理由

Web1.5という言い方は海外ではほとんど聞かれない

 Web3への道:先駆者だった日本がガラパゴス化した理由

前編(https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/68659)ではWebからWeb2.0までの変革を見てきましたが、中編では、その間にあった小さな変革であるWeb1.5とWeb2.5について取り上げます。 特に海外ではWeb1.5という言い方をしないのは、Web1.5は日本だけの現象だったからです。■ 日本が世界の先端を走っていた時代 パソコンからインターネットにアクセスして、ネットサーフィンしている時代に、携帯電話でいち早くインターネットにアクセスできる国がありました。 それが日本です。 NTTドコモの「iモード」の登場により、小さなモノクロ画面ではあったものの、携帯電話からインターネットにアクセスすることができるようになりました。 マスメディアや大企業はこのiモードに対応したホームページを作り、携帯電話からのアクセスを可能にしたのです。 UNIXというワークステーションからインターネットにアクセスしなかればならなかったものが、パソコンからインターネットにアクセスできるようになったことは革命的なことでした。 それがさらにモバイル環境に対応したことも大きな進化でした。 パソコンからインターネットにアクセスしていた世代は携帯電話からのインターネットに対して懐疑的でしたが、UNIXからパソコンへの変革を知っている人たちは携帯電話からのインターネットを自然に受け入れられたのです。 このようにいち早くモバイル環境でインターネットを利用していた日本人は、諸外国から一歩抜き出たインターネットの使い方をしていました。

ある意味、独自に進化しすぎたガラパゴスだったのです。 しかし、インターネットが使えるワープロ専用機のように、電話機が主体でそこにおまけ程度のインターネット機能があるというレベルだったことを思い知らされます。 iモードはあくまでも電話だったのです。 画面とボタンの二つ折り携帯が主流となり、形状が変わることなく現在に至ります。 いつでも持ち歩けるということから、通知機能が重要な役目を果たすことになりました。 これはWeb2.5にも引き継がれ、通知によってアプリケーションへの動線が引かれ、サービスの利用頻度が上がるのです。 モバイルインターネット文化は日本で花開きましたが、画面の小ささもあって、メール以外の双方向には至らず、Web2.0系のサービスは次のWeb2.5に引き継がれることとなりました。■ Web2.5によってWebはモバイルに 「iPhone」の登場により、モバイル機器からインターネットにアクセスするということが可能になり、パソコンでできることは、ほとんどiPhoneでもできるようになりました。 携帯電話はボタンのコマンド形式ですが、iPhoneは画面をタッチするグラフィカルユーザーインターフェースです。 パソコンでマウスが使えるようになり、大きく使い勝手が向上した時のように革命的な変化が訪れました。