見失ったマウスカーソルを探す「PowerToys」機能が強化、プレゼン支援機能も追加される
米Microsoftは12月1日(日本時間)、「Microsoft PowerToys」の最新安定版v0.51.0を公開した。今回のアップデートにおける変更は多岐にわたるが、なかでも注目は、前バージョンで導入された「Mouse utilities」がさらに強化されている点だ。
「Mouse utilities」は、[Ctrl]キーを2回押すとマウスカーソルの周辺をハイライトする機能。見失ったマウスカーソルを簡単に見つけ出せる。
[Ctrl]キーを2回押すとマウスカーソルの周辺をハイライトする「Mouse utilities」(v0.49.0のもの)では、この「Find My Mouse」機能に専用の設定画面が設けられ、ハイライトのスタイルを詳細にカスタマイズできるようになった。以前はゲームモードの際にハイライトを無効化するオプションしかなかったが、かなり充実したといえる。
「Find My Mouse」機能のオプションが拡充。ハイライトのスタイルを詳細にカスタマイズできるように次に、「Mouse Highlighter」と呼ばれる新機能が追加された。これはマウスボタンを推した際にそのポイント位置をハイライトするもので、プレゼンテーション支援機能と位置付けられている。活性化させるとOSの「集中モード」が有効となり、重要な通知以外は表示されなくなるのもプレゼンに向いている。
「Mouse Highlighter」を利用するには、まず[Windows]+[Shift]+[H]キーで機能をONにする。すると、既定では左クリックが黄色、右クリックが青色にハイライトされる。機能をON/OFFするショートカットキーやハイライトの色は設定画面でカスタマイズ可能。リモート会議などで操作方法をデモンストレーションしたいといったケースにも役立てたい。
「Mouse Highlighter」機能の設定画面開発チームは今後、任意のウィンドウを「常に最前面」表示する機能の開発に取り組むとのこと。また、来月にかけてはエンジニアリングシステムの改善に取り掛かり、ローカリゼーションやビルドの処理をより効率的に行えるようにするとしている。
「PowerToys」は、パワーユーザー向けに提供されているMicrosoft公式のシステムユーティリティ群。Windows 95/XP時代盛んに行われていた取り組みをWindows 10で、しかもオープンソースで復活させたものだ。ウィンドウを決まった位置にすばやく配置できる「FancyZone」、ファイル名を一括変更できるシェル拡張「PowerRename」、[Windows]キーの長押しでショートカットのGUIヘルプを参照できる「Shortcut Guide」など、「OSにも標準で備わっていればいいのに」と感じられる便利な機能が多く収録されている。
対応OSは「Windows 10 バージョン 1903」以降で、現在「GitHub」のプロジェクトページから無償でダウンロード可能。Windows 10/11であれば「Microsoft Store」からも入手できる。すでに利用中の場合は、アプリ内蔵のアップデーターで更新可能だ。