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新しいものづくりがわかるメディア Indiegogo日本担当に聞く、日本人の海外クラウドファンディング挑戦で欠けているものとは

Indiegogoは2008年にサービス開始したクラウドファンディングのプラットフォーマーである。約240カ国で利用され、これまでに累計で約20億ドル(約2300億円)の支援を集めた。東アジア(中国、日本、韓国、台湾)だけでも約2億6000万ドル(約300億円)もの資金を調達している。同じく米国で2009年にサービス開始したKickstarterと並ぶ2大プラットフォーマーだ。

新しいものづくりがわかるメディア Indiegogo日本担当に聞く、日本人の海外クラウドファンディング挑戦で欠けているものとは

そのIndiegogoが日本のスタートアップの海外進出を促進する目的で、2021年1月から9月までJETROとの共同支援プログラムを実施した。プログラムには10社が参加し、記事初出時点でそのうち4社がクラウドファンディングを行った結果、4社合計で約7000万円(記事初出時)の支援を集めることに成功している。このプログラムを実施した背景について、同社で日本市場を担当する大嶋伸子氏に話を聞いた。日本と海外のクラウドファンディングの違いや、日本からプロジェクトを開始する際に準備しておきたいポイント、日本人がやってしまいがちな失敗例にも話が及んだ。

——まず、JETROとのプロジェクト(Indiegogo × JETRO Japan Fast Track Program Plus)を実施した経緯や結果について教えてください。

大嶋氏:もともとJETROさんが当社をご存知で、海外に進出したい企業から相談を受けた際にはIndiegogoを紹介されていました。そこでいくつかの成功事例が生まれていたことから、新規性が高いハードウェア製品を開発する日本のスタートアップを対象に、クラウドファンディング活用をJETROと当社でバックアップするプログラムを企画したのが2020年の春ごろでした。

プロジェクトは2021年9月にいったん終了していますが、採択した10社のうち4社がクラウドファンディングを実施し、4社合計で約120の国と地域から約7000万円(記事初出時)の支援を集めることに成功しました。残り6社もクラウドファンディング開始に向けて準備を進めていて、当社も引き続きサポートしている状況です。