17

May

「トヨタよりでかい会社をつくる」「東大しか受けない」ビッグマウスのわが子を全肯定した母親の意図 3社の社長務める東大生の子供時代

※本稿は、『プレジデントFamily2021年夏号』の一部を再編集したものです。

撮影=岡村智明起業家東大生・経済学部4年生 三木智弘さん全ての画像を見る(3枚)

「札幌に拠点を置く、プロバレーボールチーム『サフィルヴァ北海道』の運営をしています。チームが元気になれば、観光業の活性や健康に対する意識の向上につながると考えています」

そう語る三木智弘さんは三重県出身の25歳。休学しながらスポーツ関連企業3社の社長を務めている。

「トヨタよりでかい会社をつくる」「東大しか受けない」ビッグマウスのわが子を全肯定した母親の意図 3社の社長務める東大生の子供時代

「起業のきっかけは父でした。父はサッカー日本代表チームのアスレチックトレーナーを務めていました。トレーナーは選手に同行し、けがの予防や治療を行うなど、チームにとって欠かせない役割でありながら、待遇面や契約が安定しない人も多いのです。こうした状況を改善するために、トレーナー全般の地位向上を実現したいと考えていました。現在はアスレチックトレーナーの教育・派遣事業なども手掛けています」

父・裕昭さんは日韓、ドイツW杯に随行した超一流トレーナーだ。日韓W杯では、智弘さんは試合中にけがを負った選手の治療にあたる父親の背中を最前席から見ていたという。

「大学2年生頃までは外資系コンサルタントに就職し、経営の面からスポーツチームに携わりたいと思っていました。ただ、コンサルの先輩に聞くと、コンサルタントからスポーツチームの経営者になるには、個人的なつながりや運の要素も強く、必ずしもスポーツに関われるとは限らないと言われました」

そこで智弘さんは確実にスポーツ業界に入るために起業の道を模索し始めた。自分を追い込むためバイトなどの収入を断ち、少しの貯蓄を元に、事業に共感して、お金を出してくれる人を探すために起業家のイベントに参加したり、東大生と経営者が会える機会を作ったりしていくなかで経営者との関係を構築していった。

「そんな中、ある投資家さんが『経営が厳しいバレーボールチームがあるんだけど経営してみる?』と声をかけてくれて『やります!』と即決しました」

▼『プレジデントFamily 2021夏号』好評発売中!

現在発売中の『プレジデントFamily 2021夏号』では、特集「結論! 伸ばす親の4つの共通点 東大生249人の小学生時代」として、「賢い子が育った家の秘密とは アンケートで判明! やる気を生み出す生活習慣」のほか、「隣でアイロン、一緒に公文……今日からマネしよう!『自分から机に向かう』ようになった技あり母の工夫」、「低学力、不登校でも『やる気』が湧いた理由 リアル『ドラゴン桜』君が分析 一発逆転した子はどう育ったのか」などを掲載している。ぜひ、手にとってご覧下さい。