【tofubeatsのユルッとガジェット探訪記・第3回】手首の負担を軽減するトラックボール「Kensington ExpertMouse」
■連載/tofubeatsのユルッとガジェット探訪記
【第3回】手首を守りたい「Kensington ExpertMouse」
全国のトラックボール愛好家のみなさまこんにちは!tofubeatsです。この連載、飽くまで音楽にあんま関係ないガジェットを取り上げていこうと思っているのですが、まじで我が家(事務所)にあるガジェットの大半がよく考えたら音楽関係なんですわ。ということでネタ出しのメモには「除湿機」とか「ビストロ(電子レンジ)」とかもうそれガジェットつうか家電やん、みたいなものまで並んでいる始末。3回目にしてもうそんな感じで良いのか(おすすめ商品情報いつでもお待ちしてます)?そうやって身の回りを見渡してみるのですが、よ~く探してみると素敵なものって意外とすぐ近く、例えばあなたの手元とかにあるのかもしれません…ということで今回は私の右手でいつも健気に頑張っているトラックボールをご紹介。
はいこちら、Kensington ExpertMouseのワイヤレスバージョンですね。なんかこれがあるだけでスタジオがグッと締まった感じに(個人の感想です)なりますね。こんなことを記事で説明するようなものなのか謎ですが、トラックボールというものはマウスみたいな感じでパソコンのカーソルを動かすためのポインティングデバイスのうちの一つ。マウスと違ってデバイス自体を動かす必要がなく、上部の玉をグリグリするだけでカーソルが動くので、マウスと違って手首や肘に負担がかからないんですよね。また音楽スタジオなんかだとミキシングコンソールや機材の上など、平たくない場所の上に置いて操作ができますし、(弾く方の)キーボードや機材、資料などでごった返したデスクでもデバイスを置いた面積以上を必要とせず、とっても便利なのです。
それに加えてこのExpertMouseに関してはボールの外周にあるホイールでスクロールもでき、拡大縮小やノブ・フェーダー操作が多い音楽制作・編集作業にうってつけ。4つのボタンは同時押しにもショートカットを設定できます。その機能使ってないですが。標準的なマウスよりホイールもボールもデカいため、その分細かい作業もやりやすいです。あとこのトラックボールに関して言えば左右対称の両利き対応で左利きの方にも良いかもしれません。
@DIMEをお読みの方々におきましてはご存知ない方も多いと思うのですが、世界の商業音楽スタジオにおけるKensingtonのExpertMouse普及率というのはメチャクチャ高く、音楽をやっている方にプレゼントすれば喜ばれること請け合いです。責任は持てないですが…
さて、ExpertMouseをここまで激賞していますがここに至るまでの道は長く、私のポインティングデバイス遍歴を改めてご紹介させていただければと思います。心の中のヤナギブソン氏が「誰が興味あんねん!」と激昂していますがここは無視して進めます。
紆余曲折のポインティングデバイス遍歴
高校生時代はWindowsユーザーだったので普通にDELLのマウスとかのユーザーだったのですが、そんな私がMacBookを神戸のソフマップで購入した19歳ぐらいの時、衝撃だったもののうちの一つがトラックパッドのレスポンスでした。数年後メイン機もiMacになり、Macの標準のApple Magic Mouseをなんとなく使っていたのですが、極度のDTM中毒により手首が悪化。2010年に発売されたApple Magic Trackpadを見てコレや!となり導入しました。これとはなかなか長いお付き合いになりました。デスクトップ機をトラックパッドで操作する感じもよかったですし、トラックボールと同じく設置場所以上に場所を取らないコンセプトやスクロールのやりやすさは目を見張るものがありました。
しかし2015年くらいにはトラックパッドでもやっぱり極度のDTM中毒によるダメージは否めず、トラックボールの導入を検討しはじめます。裏面にボタンがあって机面にそれを押し付けてクリックする仕組みの都合上、平たい面や硬い面でしか使えないのもちょっとしたデメリットでした。
Magic Mouse使用時代の部屋 2012年ごろ?
Magic Trackpad使用時代の部屋 2015年ごろ?
スタジオでよく見るKensingtonに憧れはありつつも、ヨドバシなんかで触ってみると結構高さのあるデザインにどうしても違和感があり、あとは生来の安物買いの銭失い性質・変な天邪鬼のため高いやつをいきなり買う勇気がなく、マウスっぽいやつでかつお値段も手頃なやつがいいなということで導入したのがLogicool M570t(現行モデルはM575GR)。コレは今でもサブ機用に使っていますし、足掛け2~3台購入したお気に入りモデルです。マウスっぽいフィーリングで使えるトラックボールとしては自分的にこれが最高峰の使い心地で、ファーストトラックボールとしては今でもオススメです。現行機や高級モデル(MXTB1s)も気になりますね。MXTB1sは結構ずっと購入を迷っていたのですが結局ExpertMouseにその座を譲ることになってしまいました。たしか先輩エンジニアが言っていたtipsだと思うのですが、右手にトラックボール、左手にトラックパッドという編成が使いやすい、ということで当時はそんな組み合わせもしてみたりしていました。
M570t
このM570tを足掛け6年くらい使うことになるくらいここでトラックボールの魅力に激ハマり。この良さを持ち歩きたいということで導入したのはナカバヤシ Digio2 Q。握りこぶしより少し小さいサイズのBluetoothトラックボールで、小ぶりながら結構ちゃんとトラックボールのフィーリングが味わえるナイスモデルです。コレはモバイル用としてはこの上ないトラックボールで今でも自宅に置いてます。サラリーマンの方なんかも良いのではないでしょうか。ちなみに奥さんがデスクワークをやっていた時期にこれを貸していたこともあり、奥さんの手首を激しいデスクワークから守ることもできました。トラックボールは人の手首を守ることができます。
ナカバヤシ Digio2 Q
そしてここまでの回り道を経て導入されたのがUSB接続のExpertMouse。コレが最初に事務所に届いたときはウチにもついにプロフェッショナル・アイテムが…と目頭をアツくしたものです(今有線モデルは雑に仕舞ってあるので誰かもらって)。懸案のあった高さにもすぐに慣れ、「これが皆が言っていた快適さ!」と超びっくりしました。かつての店舗での違和感は何だったんでしょうか。
しかし現在はスタジオの編成を変えてしまった都合でワイヤレスの方が色々取り回しが良くなり、数年前にワイヤレスバージョンを導入。結構レビューとか見ててレスポンスに不安があったのですがBluetooth接続で全然作業的に違和感を感じることはありません。
現在(前回書いてたスピーカーの修理がまだ終わってない泣)
いや~しかし、改めてこの遍歴を見てみると最初っからちゃんと一番良いヤツを買っておくことの重要性を感じます。しかし回り道しないとゴールに辿り着けないのもまた人間…自分にとってはコレが最短距離やったんや…と都合よく思い込んでいくしかないですね。時に遠回りは一番の近道なんだと教えてくれたアイツ(デバイス)らに顔向けできるエキスパートに、俺は絶対なってやるんやで~!
今回のお買い物
・価格:オープン価格・OS:Chrome OS, macOS, Windows・互換性:Windows 7, Windows 8, Windows 8.1, macOS 10.8, Windows 10, macOS X 10.11, macOS X 10.10 or above, Chrome OS 44 以上, macOS 10.9, MacOS 10.13 以上・コントロール:プログラマブル, スクロール リング・機能:ワイヤレス USB レシーバー ストレージ, 自動ウェイク/スリープ, 左右対称デザイン(右利き、左利き用)・対応ディバイス:iPad, iPad 2, iPad mini, iPad 第3世代, 第4世代 iPad, iPad Air, iPad mini Retina display, iPad Air 2, iPad mini 3, iPad Pro 12.9", iPad 10.2", iPad Air 10.5”, iPad mini 7.9”・トラックボール (mm):55・ワイヤレス タイプ:2.4Ghz, Bluetooth LE・詳細ページ:Kensington ExpertMouse
文/tofubeats
tofubeats1990年生まれ神戸出身。中学時代から音楽活動を開始し、高校3年生の時に国内最大のテクノイベントWIREに史上最年少で出演する。その後、「水星feat.オノマトペ大臣」がiTunes Storeシングル総合チャートで1位を獲得。メジャーデビュー以降は、森高千里、の子(神聖かまってちゃん)、藤井隆ら人気アーティストと数々のコラボを行い注目を集め、4枚のアルバムをリリース。最近では、テレビ東京系ドラマ「電影少女-VIDEO GIRL AI 2018-」や映画『寝ても覚めても』の主題歌・劇伴を担当するなど活躍の場を広げ多方面で注目されている。2020年は春にデジタルミニアルバム「TBEP」を。8月にはシカゴハウスの名門レーベル〈DJ INTERNATIONAL〉のTC Crewに所属するTyree Cooperのカバー楽曲「I CAN’T DO IT ALONE」をデジタルシングルとして発表、9月4日に「RUN REMIXES」をリリース。
編集/福アニー