ゲームで最重要!「安定通信」にはメッシュWi-Fiが効く
速度低下の主要因はWi-Fiルーターからの遠さこれをカバーできるメッシュWi-Fiのメリットとデメリット
Wi-Fiの通信速度が低下する要因は、ほかのWi-Fi機器や電波を発する機器からの影響のほか、子機を持っている人の手や体による電波の遮へい、端末のわずかな向きの変化、端末やWi-Fiルーターの処理負荷などさまざま。ただ、最も大きな要因となるのは、Wi-Fiルーターと子機の距離だ。
Wi-Fiルーターと子機の距離を近付けたくても、インターネット回線が引き込まれている位置によっては、どうしてもできない場合もある。そんなときに役立つのが、今回紹介するメッシュWi-Fiだ。
Wi-Fiルーターと同じ部屋でPCのリンク速度を確認。Wi-Fi 6で80MHz接続の最大速度を示している同じPCを別の部屋へ持っていくと、リンク速度が下がった。だが接続は切れておらず使えはするメッシュWi-Fiは、複数の対応機器同士をWi-Fiでつなげることで、ユーザーは機器を追加するだけでWi-Fiの通信範囲を広げられるもの。必要に応じて2台、3台、4台と機器を増やし、その分通信範囲を広げられる。
同様にWi-Fiの通信範囲を広げる機器としては、メッシュWi-Fiのほかに、中継機とWi-Fiアクセスポイントがある。前者は親機との間をWi-Fi接続して通信範囲を広げる点ではメッシュWi-Fiとほぼ同じだ。既存のWi-Fiルーターに追加でき、安価に導入できる一方、接続先のSSIDが親機と違うため、いちいち手動でつなぎ直す必要があるなどのデメリットがある。
Wi-Fiアクセスポイントは、Wi-Fiルーターと有線LAN接続して通信範囲を広げる、中継機の有線版として利用できるもの。ケーブルが届く限りは距離を問わないメリットはあるものの、有線LANのケーブルを引き回したり、ルーターとは別にWi-Fiの設定を行ったりする必要があり、導入のハードルはより高くなる。
複数の対応機器を協調して動作するメッシュWi-Fiなら、設定は1回行うだけでよく、1つ1つの機器に対して個別に行う必要がない。機器を追加して通信範囲を広げる場合の設定や設置が簡単なのもメリットだ。ただ、複数の機器を同時に導入する必要があってコストはやや高めだ。これが唯一のデメリットと言っていいだろう。
最初からWi-Fiルーター1台では家中をカバーし切れないと分かっているなら、メッシュWi-Fiを使えば手間なく快適なWi-Fi通信環境を整えられる。